至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

「凌牙がいなくなった……って、壱冴が関わってるの?」


不気味なまでの空気に耐えられなくて、結局次の言葉もあたしが放つ。


もうここまで来ておいて、今更否定されても、どうするんだって話なのは分かってる。


「……凌牙は……どこにいるの……」


凌牙は灰雅のトップで、柳迅会の次期トップ。


凌牙の力はさておき、壱冴の強さをあたしは知らない……。


だけど卑劣な悪の集団のトップに立つ男が、どれだけ強いのかなんて、想像すらしたくない。


今まで息を潜めていたような黒幕が牙をむいたとき、どれだけおそろしい事態になるのかなんて。



ただわかるのは。


トップの族の総長を隠してしまうほどの、力を持っているということ……。