至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

「……」


自分がこんな目に遭わせたくせに、よくそんなことを言えるものだと思う。


それに、マンションでの様子から、凌牙の失踪には絶対壱冴が絡んでる。


……今となっては、敵でしかない壱冴の助けを借りるなんて吐き気がした。


「シカトかよ」


あたしがそれを掴まないと悟ると、脇の下に手をいれ、強引にあたしを持ち上げた。


「やめてっ……」


「そこじゃ冷たいだろ」


自分がそうさせたくせに、そんな情けを掛ける壱冴の態度が理解できなくて。


その手を振り払うように自力で立ちあがると


「そこ座れよ」


「きゃっ……」


軽く肩を押されるようにして、あたしの体は近くのソファに沈んだ。