至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

「大人しくしてたら、こんな手荒な真似はしなかったんだけどな」


後ろから澤城を引き連れて入って来た壱冴は、悪いとは微塵も思っていない様で。


あたしは、我慢できずに声をあげた。


「……壱冴、なんでこんなことをっ」


「てめえ、二宮さんになんて口っ……」


「黙れ」


「は、はいっ、すみませんっ…」


あたしを罵倒した幹部の男は、壱冴に一蹴され慌てて口を噤む。


それでも、横目ではありえない殺気を放ってあたしを睨み続けている。



「怪我してないか」


あたしの前にしゃがんだ壱冴は、手を差し伸べてきた。