その日、あたしは久しぶりに携帯を充電して、電源を入れた。


「わあ……」


電源を落としている間にも、灰雅のみんなからは根気よく連絡が来ていたらしく、メールと着信の量はさらに膨れ上がっていた。


それは履歴に残せるものを塗り替えてしまうんじゃないかっていう数で。


大翔や旬はもちろん、烈さんや麗美さん、それから琉聖さんからも……。


「……」


みんなの名前を見るだけで、胸が熱くなる。


自分で距離を置いたくせに、みんなからのメールが涙が出るほど嬉しい……。