至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

苦しみ、哀しみ、怒り。


あたし以外の誰かに理解され、癒される日が来るなんて夢にも思ってなかった。


ただひたすらに耐えて、今はもう無かったことにしようとしていた弱いあたしのことを……。



「俺が全部消してやる」


「…んっ……」


「オマエの傷は、全部俺に預けろ」


忌まわしい記憶は、重ねられた唇と、その甘美な声で魔法のように消えていく。


「俺は、オマエが良ければ、それでいい」


凌牙がこれから生きる裏の世界が、どんなモノなのかは分からない。


簡単に、大丈夫だと頷ける世界じゃないっていうのはわかってる。



だけど。