苦しみ、哀しみ、怒り。
あたし以外の誰かに理解され、癒される日が来るなんて夢にも思ってなかった。
ただひたすらに耐えて、今はもう無かったことにしようとしていた弱いあたしのことを……。
「俺が全部消してやる」
「…んっ……」
「オマエの傷は、全部俺に預けろ」
忌まわしい記憶は、重ねられた唇と、その甘美な声で魔法のように消えていく。
「俺は、オマエが良ければ、それでいい」
凌牙がこれから生きる裏の世界が、どんなモノなのかは分からない。
簡単に、大丈夫だと頷ける世界じゃないっていうのはわかってる。
だけど。
あたし以外の誰かに理解され、癒される日が来るなんて夢にも思ってなかった。
ただひたすらに耐えて、今はもう無かったことにしようとしていた弱いあたしのことを……。
「俺が全部消してやる」
「…んっ……」
「オマエの傷は、全部俺に預けろ」
忌まわしい記憶は、重ねられた唇と、その甘美な声で魔法のように消えていく。
「俺は、オマエが良ければ、それでいい」
凌牙がこれから生きる裏の世界が、どんなモノなのかは分からない。
簡単に、大丈夫だと頷ける世界じゃないっていうのはわかってる。
だけど。



