凌牙と過ごしたあたしの4ヵ月間は、どんな言葉を探しても、やっぱりこの一言が強いから。


何度ありがとうを言ったって足りない。


「いきなりなんだ」


「……言いたくなっただけ……」


あたしも凌牙の背中に手をまわす。




凌牙からたくさんの言葉をもらった。


人を信用できなかったあたしが、凌牙なら信じたいと思った。


人を好きになんてなれないと思ったあたしが、凌牙に本気で恋をした。


苦しくて、切ない想いや。


相手を思いやりたいという、情も。


嫉妬の痛みや、嫉妬される嬉しさまで。


凌牙は……あたしに沢山のことを教えてくれた。