……だけど。


これじゃあ、もう凌牙を好きでいていい資格すらない。


お姉ちゃんの言うように、初めからあたしは凌牙とは結ばれない運命だったんだ。



もう、悩む必要なんてない。


あたしが凌牙を選ぶかどうかの前に、あたしは凌牙に選ばれていたわけじゃないから……。



ちょうど、良かったといえば、そうなのかもしれない。


悩むこともなく、凌牙の前から去る理由が出来たんだから。


地獄のような場所から抜け出して、ちょっとの間、夢を見ていたと思えば……。



もともとあたしには、光なんかなくて。


闇から抜け出せない、あのころに戻るだけ……。



そう思えば、何も恐れることなんてないんだから……。