あたしは、いてもらっても構わないと思っているけど。


「部屋にいる。ヘッドフォンでもして音楽を聞いているから、遠慮なく話をしたらいい」


「……はい」


「何かあれば、呼びに来てくれ」


お姉ちゃんに会いたいのかどうかなどという胸中はまったくわからない顔で、テルさんは部屋に下がっていった。



約束の午後2時きっかりに、お姉ちゃんはやって来た。


テルさんが二階にいることは知らない。


今日も綺麗なお姉ちゃんは、また居心地が悪そうにソファに座った。


あたしもその向かいに座る。


あの写真を、手に持って……。