至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

あたしは体を起き上がらせ、テルさんを迎え入れる。


「野菜スープだけでも飲んどけって、南条さんが」


「……食欲がないので……」


朝食も食べられそうになくて、断っていた。


「だからこれを作ったんだろう」


「……」


無理矢理目の前にカップとスプーンを突き出され、あたしは渋々受け取った。


トマトベースの、具だくさんスープ。


あたしの為にわざわざ作ってくれたんだと思うと、手を伸ばさないわけにはいかなくて。


一口口に掬い入れると、トロトロに溶ける野菜が、のど越しよく体の中に入っていく。


「……おいしいです」


「なら良かった」


この短時間で、こんな手の込んだものを作ってくれたことに感激した。