至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

薬が切れると途端に痛み出す手の甲は、やっぱり刃物で刺されたからなのか。


傷自体は深くないけれど、完治するまでにはまだ時間がかかりそう。


やっぱり横になっていようと、さっき出たばかりのベッドへまた潜り込むと。



コンコン。


部屋をノックする音が聞こえた。



「はい」


布団から顔を出して答えると、「入るぞ」そう声がして扉が開いた。





……もう一人、この家にはテルさんが残っている。


一人でも大丈夫って言ったのに、あたしの面倒を見るようにと、凌牙がテルさんを残してくれたのだ。