そして夜。
あたしが凌牙に声もかけずに帰ったことを、凌牙は怒っているようだった。
この家に帰ってきてから、一切言葉を発することがなく。
久しぶりにみんなで顔を揃えた夕飯の食卓は、険悪ムード。
昼間あんなデートをしたあとに…ってのもあると思う。
確かに、あたしが悪かった……。
やっぱり一言でも声を掛けていくべきだったと後悔する。
一応謝ったけど、まだ凌牙の怒りは収まらないらしい。
「そうカリカリすんなって、優月ちゃんだって色々都合もあるよなあ」
あたしを庇ってくれる旬に、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
そもそも、鞄を持ってきてもらうなんて話が嘘なんだし。



