至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

ちょっとでも、凌牙が入園してくるタイミングが遅かったら……?


凌牙は、自分の運命を呪ったことはないの……?


そう思わずにはいられない。



「黒服を着た大人の男たちに囲まれる毎日。子供ながらに普通じゃないことは分った」


凌牙の口から"実家"の内情を聞くのは初めてで。


疑っていたわけじゃないけど、本当に凌牙がヤクザの世界に生きる男なんだと知る。



「たかが5歳のガキに、大勢の大人たちが敬語を使って頭を下げる。

何がどうなってんのか混乱したが、きっとこの生活もいつか変わるんだろう……漠然とそう思ってた」



いつだったか感じた凌牙の陰。


凌牙が持っている雰囲気に、どこか自分と同じ色があるのは思い過ごしじゃなかったんだ……。