至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

静かにざわつき始める胸と、乾いていく口内。


「その後、柳迅会の会長の家に養子として出された」


「……養子」


凌牙が双葉園の子供だったことに、まだ現実味が感じられないけど。


あたしはその言葉を反芻して……。



養子に出される子たちを見ては、羨ましいと思っていた日々を思い出した。


あたしはいつになったら迎えが来るんだろうと、ずっと待っていたあの頃を。



「ヤクザの本家に、施設から養子を招き入れるなんてまずありえない。

それでも、子供がいなかった親父は、何としてでも子供を手に入れる必要があった」


「……どう……して?」


……うまく口が回らない。