「飲むか?」 気付けば、リビングにはテルさんと二人きりで。 そう聞いてきたテルさんが差すのはコーヒーだと分かり、軽く首を横に振る。 「飲めないのか?」 前にも断ったからか、そう思ったらしいテルさんがそう聞いてくる。 「いえ、そういうわけじゃないんですけど……飲んだら余計眠れなくなると思って」 「それもそうだな」 そう言いながらも、コーヒーを淹れる手を止めないテルさん。 テルさんにとっては、コーヒーを飲んだからと言って眠れなくなるなんて、ただの迷信に過ぎないんだろう。