至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

…………。


凌牙が双葉に入る……。




って、えっ……?



何の話をしているんだろうと不意に顔をあげたあたしの体は、手に力を込めた凌牙によって遮られた。



"いいから黙って聞いてろ"



そんな意味合いに伝わった手に、呼吸を整え直し、凌牙の言葉に耳を研ぎ澄ませた。



「ガキん時に母親に捨てられて、俺と和希は双葉に放り込まれたんだ」


「………ッ」



大きく目を見開いて、息を飲む。



「だ、だって……凌牙は……柳迅会の……」


「実の子じゃねえんだよ、俺は……」



……信じられなかった。


柳迅会の坊ちゃんだと思っていた凌牙が、あたしと同じ過去をもっていただなんて。