まだ誰か帰って来てなかったのかな……。


時計を見ると、12時を少し回ったところ。


だけど、この家の誰かなら、鍵を持ってるはずだし……。



ベッドに入ってジッとしていればいいのに、怖いもの見たさというか、怖いからこそその音の真相を確かめないといられなくて。


部屋のドアを開けると。


「あっ……」


凌牙とテルさんが、あたしと同じことをしていた。


それぞれ部屋から顔だけ覗かせて、気配をうかがっている様子。


「物音聞こえましたよね?」


あたしのその声に、2人も部屋から出てくる。