「アルバムに挟まってた……って、意図的に、誰かが破ったってこと……?」


あたしの気持ちを代弁するかのように、若菜が言う。


「さあな……」


言葉少なな壱冴の説明からは、なんとも言い難いけれど。


これがアルバムに挟まってた時点で、そうだと考えるのが自然に思える。



だけど、誰が何のために?



「ちょっと……預かってみるね……」


まだ、家族写真の切れ端だと決まったわけじゃない。


あの写真に照らし合わせてみないことには何とも言えない。


あたしは少し震える手で、その写真を受け取った。