でもこのまま起きてたらきっと5時くらいに眠たくなって、寝ちゃったら今度は学校に間に合わなくなる。


無理してでもベッドに入ろう。


そう思って部屋に向かって廊下を歩いていると、正面の凌牙の部屋から灯りが漏れているのが見えた。



「……起きてるのかな」


昼間の凌牙の熱い唇を思い出して胸が疼く。



"措置"…じゃなかった。


例え始まりはそうだったとしても、凌牙は凌牙の意志であたしを女にすると言ってくれた。



好きだと言われ、あたしもそう思う相手と壁一枚隔てた空間で今後生活する。


それって、どういうことなんだろう。