その背中からは感情は読み取れないけど。
どこか張りつめたものを感じるのは、複雑な恋愛事情をあたしが知っているからなのか……。
やがて、電話を終えた琉聖さんが戻ってくる。
その顔は特別どうというわけでもなく、何事もなかったようにソファに座る琉聖さんだけど。
「今の電話、お兄さん…ですか…?」
七海さんとお兄さんと琉聖さんの三角関係を、あたしは知らないことになっている。
だからこそ、いたって普通に口にした。
「あ、聞こえてた?今アメリカの大学に行ってんだけど、今度一時帰国するらしいんだ」
「……」
お兄さんが、帰ってくる……?
どこか張りつめたものを感じるのは、複雑な恋愛事情をあたしが知っているからなのか……。
やがて、電話を終えた琉聖さんが戻ってくる。
その顔は特別どうというわけでもなく、何事もなかったようにソファに座る琉聖さんだけど。
「今の電話、お兄さん…ですか…?」
七海さんとお兄さんと琉聖さんの三角関係を、あたしは知らないことになっている。
だからこそ、いたって普通に口にした。
「あ、聞こえてた?今アメリカの大学に行ってんだけど、今度一時帰国するらしいんだ」
「……」
お兄さんが、帰ってくる……?



