至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

その背中からは感情は読み取れないけど。


どこか張りつめたものを感じるのは、複雑な恋愛事情をあたしが知っているからなのか……。



やがて、電話を終えた琉聖さんが戻ってくる。


その顔は特別どうというわけでもなく、何事もなかったようにソファに座る琉聖さんだけど。


「今の電話、お兄さん…ですか…?」


七海さんとお兄さんと琉聖さんの三角関係を、あたしは知らないことになっている。


だからこそ、いたって普通に口にした。


「あ、聞こえてた?今アメリカの大学に行ってんだけど、今度一時帰国するらしいんだ」


「……」



お兄さんが、帰ってくる……?