あたしの帰りが遅いと、帰ってこないのかと心配で眠れないと言っていた若菜。



あたしが双葉園を突然出てから。


若菜は……そうやって眠れない夜を何日も過ごしていたのかもしれない……。




多分、何度も言いたくて。


でも、あたしの気持ちも分かってくれて、飲みこんできた言葉だったんだろう。



……それを若菜に言わせてしまった自分が不甲斐ない。




ああ。


自己嫌悪だ。



いくらテルさんとつき合って欲しくないからって。


恋は盲目っていうくらい。


走り始めた想いを、そう簡単に止めることなんて出来るわけないのに。