「テルさん。今日はありがとうございました」
結局。
帰りも、テルさんが若菜に付き添ってくれて。
戻ってきたテルさんにお礼を言う。
……きっと、若菜は嬉しかったんだろうな。
「大したことはない」
そう言うテルさんは、スッとした鼻に、細いけれど力のある目。
そして何より、大人の色気。
凌牙にもあるけど、それとはまた違う別の何か。
そんなテルさんに、若菜が惹かれるのも分からなくもない。
中学生の女の子からしたら、どれだけカッコよく見えるんだろう。
でもそれは、好きとはちょっと違うのかもしない。
憧れのようなもの。



