至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ

きっと、誰もが分かっててなにも言わない。


2人のことは、灰雅の中でもタブーなのかもしれない。


昨日今日知ったようなあたしがしゃしゃり出て、どうこうなる問題なんかじゃないんだ。


分かった様な口をきいていたのは……あたしだ。



「……それと」


溜めたように出された声に、ついでの様で実はそれが本題なんだと直感した。


「カズキを刺激して欲しくない」


いつもは命令口調な凌牙が、まるで懇願するように。


それは、よほどの想いが込められているように思えて。


「……ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったの……。これからは気を付ける……」


あたしも身に染みたし、素直に謝る。