"ね"を強調をしたのにも関わらず、あたしは会話に置いて行かれる。



「七海先輩は、きっと偉大なピアニストになるだろうね!」


「今のうち、サインもらっちゃおっかな」



……ああ、そういうことか。


だんだん話の内容が理解出来てきた。



楓女学園には音楽科がある。


知らなかったけど、どうやら七海さんはそっちの生徒みたい。


なので、七海さんを語るときは灰雅よりもその才能の方に焦点が当たるのかもしれない。


でも、そのあとに続いた会話にびっくりした。