「それにしても、SPIRALの奴らヤケに静かだな」


夕食を取っている最中にも、必然的に出てくるSPIRALの名前。


「ここまで静かだと、ある意味不気味っつーの?」


のんきに構えているのはあたしだけみたいで、大翔達はまだ全然油断していない様子だ。



「……報復がないってことで、いい方には捉えられないの?」


出来ればそう、願いたい。


必ずしも仕返しされるわけではないといった、その可能性を信じたい。


「どうだろうなー。けど、実の所面倒なのは、また別の所だったりもするしな……」


「おい、旬!」


まずいことを言ったのか、ポツリと呟いた旬を大翔がたしなめた。