にこにこ笑って告げれば、ふいと顔を背けられる。
「いつもふわふわ適当そうで危なっかしいんだよ、お前」
「えへへ、よく言われるー。
いつまでも変わんないねって。
ちっちゃい子みたいって、みんな口を揃えてそう言うの」
仁葉だって少しは成長しちゃったりね、してるんだけどね。
まぁ……胸とかは変わらない、けど。
「だから、河内はいつもお前に無駄に構うんだな」
「梓ちゃん、世話焼きだよねー。
いつも助けてもらってるの!」
彼女の姿が頭に浮かぶ。
……あれ、ここで梓ちゃんの話が出るなんて。
もしかして、坂元くんは梓ちゃんみたいな人が好きなのかな?
態度はいつも冷たいけど……。
ふふふー、そうだったら素敵だよね。
梓ちゃんは正直……うーん、なかなか難しいと思うけど。
「頑張ってね!」
「は?」
坂元くんもまだ気づいてないだろう気持ち。
仁葉はこっそり応援してるからね!

