僕が死んだら、仁葉はどう思うだろう。
仁葉はどうなるだろう。
その時は、きっと仁葉のそばにいるのは、僕の知らない人になるんだ。
……そんなの許せるわけがない。
僕はまだ、……まだ、
ご飯を食べて、走って、本を読んで、勉強して、買い物して、春を夏を秋を冬を感じて。
そして、君と同じ世界にいたいよ。
君の涙をすくって。
君のことを抱き締めて。
君の笑顔を見つめて。
そうやって、生きていたい。
────生きて、いきたい。
「死にたく、ないよ……っ」
震える手で目元を押さえた。
僕が生きていくことは、人よりずっと困難だ。
毎日が闘いで、苦しくて、……だけど。
僕はまだ諦めたくないんだ。
僕が死んだら君は涙を流すから。
そんな日を可能な限り遠ざけたいんだ。
たとえそれが、2週間、3時間、1分、5秒。
……どれだけ短くたって。

