*
「じゃあ光ちゃん、またね!」
にっこり笑う仁葉に同じように返して、手を振る。
いつもどおりの光景。
それがとても愛しくて、怖いと思う。
仁葉が病院に来ることが嫌にならないのか。
またね、が自分に訪れるのか。
わからないことが、多すぎるから。
雨が降っていて、窓越しでは外はなかなか見えない。
しとしと、じとじと。
重い湿った空気に憂鬱になる。
わかっている。
自分の体のことだから。
……きっと、僕はもう長くない。
余命だって近づいてきている。
最近は体が重いんだ。
だるくて、しんどくて、……だけどきっとそれだけじゃない。

