ずっと、そばにいるのが当然だと思ってた。

光ちゃんは病気だったのに、それでも当然だと信じていた。



どこかでわかっていたのに、目をそらしていた。



仁葉の〝好き〟は光ちゃんには届かないけど。

どんな言葉も感情も返ってこないけど。



だけど好きだよ。

好きなんだよ。



だから愛してるなんて知らないけどね、愛してるって言いたいんだ。



陳腐な言葉も並べたら、いつか特別になると信じてる。



だから、やっぱり仁葉はどこかで君の言葉を追いかける。

今までとは違って、走らないでゆっくりと。



君が望んだ命を大切にして。

光り輝く想いを追いかけて、追いかけて。



いつか生を終えるまで。

いつか君に笑って抱き締めてもらえるような生き方を。