水道のそばのゴミ箱に、お墓のそばに落ちていた葉を入れた袋を捨てる。
手桶の中の水を植木にかけて、柄杓(ひしゃく)と一緒に元の場所へ返す。
「ねぇ、ふたりとも。
仁葉、今から土手に行きたいなぁ」
「それって、俺が前に仁葉に会った土手?」
「うん、そうだよー」
にっこり笑って頷く。
梓ちゃんと、輝くんと。
仁葉の大切な人たちと手を繋いで歩きたい。
もう無理やり駆けなくてもね、いいんだ。
ふたりと手を繋いで歩けたら、もうなにも怖くない。
真っ暗闇の道だって、少しずつなら進めるよ。
だから、ねぇ。
きっと歩幅をそろえて歩いてね。
誰かがつまずいたら、転んだら。
「大丈夫?」って腕を引いて、立ち上がれるように。

