「目をつむらなくていいんだ。
無理に走らなくていいんだよ」
でも、歩いていたら、真っ暗闇の道は怖いよ。
仁葉は前に進めないよ。
「前に進めなくていいよ。
……お前が言ってくれたんだろ」
「っ、」
信じたくて、口にした。
前へと進めない自分を正当化したかったから。
だけど、
「仁葉、後悔したままでいい?」
「うん」
「傷を、癒せなくてもいい?」
「うん」
「光ちゃんが好きなままでいい……?」
「そのままの仁葉でいいんだ」
ああ、その言葉がずっと。
……ずっと、欲しかった。
くれたのは、なんでもしてくれた光ちゃんじゃなくて。
もういない光ちゃんじゃなくて。
仁葉が傷つけてしまった、仁葉を好きだと言ってくれる、────君。

