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「えっと……」
気まずそうに顔をそらした輝くん。
「あ、」
仁葉は慌てて立ち上がる。
スカートをパンっと払う。
やだな、変なところ見られちゃった。
恥ずかしくて、いつもよりバタバタした動作。
唇を噛み締める。
梓ちゃんとふたりで来たわけじゃないことが、せめてもの救いかな。
急いで荷物をまとめて、屋上から出て行こうとしたところで、
「え、」
腕を掴まれた。
「輝くん……、離して」
ぐっ、と腕を引いても、離してはもらえず。
もう、……もう。
どうしたらいいの。
「俺に、光さんのことを教えてくれ」
「え?」
「仁葉のことを知りたい。
だから、光さんの話をして欲しい」
仁葉の好きな人の話を。
その真剣な瞳と言葉に、仁葉は腕の力を抜いた。
「……うん」

