ねぇ、光ちゃん。
梓ちゃんと輝くんとは、もう元には戻れないね。
今までと同じように接するなんて、できない。
だけど。
だけどね、悲しくないよ。
さみしくないよ。
後悔なんて、してないよ。
だって仁葉には光ちゃんの約束がある。
そのためなら、仁葉はなんだって捨てられる。
なにを犠牲にしてもいいの。
あの頃、仁葉は光ちゃんを守れなかったから。
だから、なにを引き換えにしてでも、この約束だけは守るんだ。
絶対にそうするって、決めてるの。
歩いてなんて、生きられない。
駆け抜けるように、追いつくように。
待ってて。
光ちゃん、待っててね。
今日も仁葉はちゃんと笑っているから。