それらの出来事がみんな終わってからの仁葉は、まさに抜け殻という言葉がぴったり。
気力という気力が出てこなくて。
さすがに泣くだけの毎日じゃなくなったけど、現実を受け入れてなんかいなかった。
光ちゃんが死んだなんて信じられるはずがなかった。
ただ……。
仁葉は光ちゃんの気持ちに、状態に気づいてあげられなかった。
そのことが悲しくて、後悔の涙が溢れていたの。
仁葉はどこまでいっても、光ちゃんの妹みたいな立場でしかなかったんだね。
頼られているつもりで守られていたなんて、ばかみたい。
……ばかみたい。
支えたい、なんておこがましかったのかなぁ。
ただ、仁葉は光ちゃんが好きで。
好きだけじゃ無理なこと、できないことがたくさんあるってことをわかってなかったの。

