ゆらゆらと足を揺らす。
よいしょ、と光ちゃんが仁葉を背負いなおした。
「じゃあ、光ちゃん。
仁葉とお付き合いして?」
「えー、それはちょっとなー……」
ロリコン扱いされちゃうよ、と困ったように息を吐いた振動が伝わる。
「なんでー?
5つの年の差なんてぴょんっと飛び越えようよー」
「いやぁ、小学生と中学生はなかなかに厳しいよ」
「厳しくなんかなーいっ」
光ちゃんはいつもそうだ。
仁葉はこんなに真剣に好きって言ってるのに!
付き合ってって言ってるのに!
雰囲気で流してしまおうとする。
首が閉まりそうなくらい、光ちゃんの首に回した腕をきつく巻きつける。
「ギブギブ!」と言った光ちゃんがわかった、と打開策を出す。