その光を、追いかけて。





いつも通りのふたりのやりとりがまるで漫才みたいだと思い浮かんでしまって、ふふっと笑い出す。

1度浮かんできた笑みは収まらず、いつまでも笑う仁葉にふたりが顔を見合わせた。



「仁葉……?」

「なんでそんなに笑ってるの?」

「ふふっ、あのね、楽しいなぁって思ったの」



3人でいて、笑って毎日を過ごして。

こんなに楽しいって気持ちをしっかりと感じる日が来るなんて思ってなかった。



光ちゃんがそばにいないのに、こんなに笑える日がくるなんて思ってなかった。



うん、……うん。

今、仁葉ね、



「幸せ────」



噛み締めるように、胸に手を当てる。



「3人でいると、幸せだね」



そう言って、3人でただ笑みを交わした。