笑いながら言えば、輝くんがほっとしたようにはにかむ。
眉を下げて、吐息のような笑みを吐き出す姿はなんだか母性が芽生えそう。
輝くんのたまに見せる特別な姿、表情。
信頼されていることが伝わってきて、たまらなくなるんだ。
嬉しいな。
輝くんと仲よくなることができて、本当によかったなぁ。
「こらー、そこ!
あたしを放っておいて仲よくしてんじゃないわよ!」
輝は仁葉から離れなさーい! という梓ちゃんの叫び声をマイクが拾う。
キーン、と部屋に響いて……。
うう、頭がくらくらする。
「お前、うるっせぇんだよ!」
輝くんがまた怒っちゃったよ。
大丈夫か? と気づかってくれた彼にうん、と頷く。
「あ、仁葉ごめんね!」
「俺は⁈」
「あんたはどうでもいい」

