いつもより急いで走ったせいか、家を出た時間は少し遅かったのに、今は7時少し前。
柚季より早く待ち合わせの公園に着いた。
わずかに乱れた呼吸を正すように大きく息を吸う。
はぁっとため息のように吐き出す。
いつも彼女を待たせてるんだ。
たまには俺が待つのも悪くないよな。
ベンチの上に乗った砂と葉を払い落として、俺は座って待つことにした。
────それから。
5分過ぎて、10分過ぎて、さらにあと20分が過ぎた。
……あー、そっか。
うん、なるほど。
俺、今、自宅謹慎だもんな。
今日は風邪で学校を休む日と同じように、待ち合わせはなかったことになってるんだ。
はたと気づいたことに納得して、ひとりうん、と頷く。
柚季のことだ。
俺が走らないわけがないと気づいて、すぐに顔を見せてくれるようになる。
そうしたら、学校までは行けないけど、途中までいつもと同じように、隣を走ればいい。
どうか、怪我が思ったよりひどくて家を出られないとか。
そんな最悪の事態だけはありませんように。

