そして、放課後。


いつもはなかなか終わらない授業だけれど、こんな時はあっという間に過ぎていくように感じる。


1時間終わるたびに時計を確認して、あと何時間、あと何時間。


と、心の中でカウントダウンをしていた。


「ふぅ……」


ホームルームが終わり、あたしは先生の後ろ姿を見送ってから息を吐き出した。


先生があたしの机の前を通るたび、緊張して呼吸が止まりそうだった。


それ所か、今日の授業はほとんどあたしの頭には入ってきていない。


落ち着いたらちゃんと勉強しなおさなきゃ。


そう思っていると、後ろからカンナがあたしの肩を叩いた。


「カンナ……」


「これから、頑張るんでしょ?」


「……うん」


朝から告白すると決心して登校してきているのに、カンナにそう聞かれると一瞬返事に詰まってしまった。


「そっか……。じゃぁ、あたしは先に帰るから、頑張ってね」


カンナがそう言い、あたしの手を握る。