――月曜日。

あたしはまっすぐ学校には向かわず、南君の家に行った。


"MINAMI"の表札の前。

初めてここに立った時は緊張してドキドキしてたな…

今日のドキドキはまったく違うドキドキ。


チャイムを押す手が震える。


「はーい」


インターフォン越しに聞こえたお母さんの声。

緊張があたしを包む。


「…佐藤です」


あたしは、初めて本当の名前を名乗った。

すると、すぐにドアは開き


お母さんの姿を見た瞬間、あたしは頭を下げた。


「ごめんなさいっ――…」


ただひたすら謝り続けた。