「犬、以下じゃな、い……っ」
「飼い主がうまく躾けてないからだろ……?」

散々昂ぶった後の身体にはすぐに甘い感覚が溜まり始めて、言葉らしい言葉は繋げなくなってしまう。

「も、や……あぁ……っ」
「聞こえねー」

飼い主だとか犬だとか、そんなの嫌だって言ってるのに、由宇はまんざらでもなさそうに笑って済ましてしまうから本当に性質が悪い。
強引な言葉や態度の裏で、私を甘やかすから……性質が悪い。


“待て”もできない上、主導権を握って離さない犬なんて、私には手におえない。