「言葉の裏に愛情がなかったらお父さんも注意するんだけどね。 由宇くんのはそうじゃないから」 「だろ?」とお父さんに聞かれた由宇は、目を逸らして「さぁね」とだけ答えた。 「だってさ」と急にこっちを向いたお父さんにどういう反応をしていいのか分からなくて、思い切り目を逸らして「知らない」とご飯を口に詰め込む。 お父さんに言われなくても分かってる。 憎まれ口ばかり叩く由宇だけど、本当は私を大切にしてくれてるって事くらい。 誰よりも優しいって事くらい。 十分すぎるくらい、分かってる。