――ああ、そうか。 由宇は、私が由宇を忘れる事を怖がってたんだ。それに怯えてたんだ。 中学一年の冬、私は一度、由宇の記憶を失ったから。 記憶を失ってる間の事を私は忘れていたから、今まで知らずに過ごしてきたけど……。 その間の事、全部を今、思い出した。