妖精の心を貴方に

走って学校へと向かった私たちは、なんとか遅刻せず無事に学校へと着いた。

「はぁ……はぁ……」

「朝から走るのは、やっぱり辛いね…」

「誰のせいだと思ってるんですか!」

夏風が吹く中、私は目の前の光景に胸が高鳴った。

「お、サッカー部じゃん」

「晶、ほらほら、あそこ」

晶と沙弥佳がこそこそと話して、指を指した方向には――

「イケメン王子の登場ですね」

「こ、小早川君……」

ユニフォーム姿の小早川奈津君(こばやかわなつ)君が、私たちの目の前を通り過ぎた。