妖精の心を貴方に

「本当に…?」

「俺の言葉信じろよ」

男の子は、私の頭を優しく撫でた。

その感触が、昔お父さんに撫でられた時と同じ感触で、涙が一気に溢れ出る。

「それに、お前を必要としている人や、待っている人も居るだろ?」

その言葉で、思い出した。

『貴方は、居なくならないでね!』

奈々美さんに言われた言葉。

私は、言われたかったのかもしれない。

『生きろ』

と。

誰でもいいから、言って欲しかったのかもしれない。

「これで、お前は大丈夫だ」

男の子の手が離れたとき、私は咄嗟に男の子の手を掴んだ。

「えっ?」

「待って…!」

名前を聞こうと思ったとき、睡魔が私を襲ってきた。