妖精の心を貴方に

「……やっぱり奈津らしいや」

大國は俺から手を離すと、太陽の元へと戻って行った。

「絶対負けねー」

あんな奴に望美は渡さない。

けど、なんで俺はこんなにイライラしてんだ、その理由がいまいち分からない。

「おーい奈津、早くしろ」

「あ、あぁ」

玲緒に呼ばれて自分の位置につく。

(考えるのは後だ、勝つことだけ考えるんだ)

位置についた俺は、軽く息を吐く。

(大丈夫、いつも通りやれば勝てる)

ホイッスルの合図とともに、気温が高くなる中練習試合は始まった。