妖精の心を貴方に

☆ ☆ ☆


そして、あっという間に放課後――

「玲緒、早く部活行こうぜ!」

「分かった分かった。今準備するから待ってくれ」

小早川君は、肩にサッカーボールをかけながら、神無月君と一緒に教室から出て行った。

「今日も見てるだけだった……」

深く溜め息をついた私は、そのまま机に突っ伏した。

「話しかけたくても、無理があるもんね」

「……うん」

そしてまた、溜め息と共に肩を落とす。

今日、これで何回溜め息ついたかな……?

「それじゃ私も、行かないと」

「晶は塾?」

「そうだよ」

晶は、今年の春から塾に通い始めた。

なんでも、来年の受験に向けての準備らしい。

「私も、部活に行くね」

「うん」

沙弥佳は、ワープロ部に入っていて、近々ある大会の為に遅くまで残って特訓しているみたい。