目の前をまばゆい光がほとばしって、視界が真っ白に染まった。 アスラは反射的に目をつむる。 その耳に、男の短い悲鳴が二つ届いた。 次いで、どさっ、と何かの倒れるような音。 すべての音が止んで静かになってから、ようやくアスラは目を開ける。 白い光は消えていた。 ただ、目を閉じる前と光景が変わっていた。アスラと少し離れたところに、男が二人、倒れている。 先ほどまでアスラを連れて行こうとしていた二人だ。 そして。 目の前に、人が立っていた。 ――この世の物と思えないほど、美しい男が。