「国を変える、なんて。 あたしにはそんな大層なことはできないし、するつもりもない」 だから、イフリートがアスラについてくる必要は、どこにもない。 ――と、そう言おうと思って、しかしアスラにはできなかった。 本当にイフリートが去ってしまって、ひとりぼっちになるのは、アスラには耐えられない。 だが。 「不要ならば不要と言え」 イフリートはそんなアスラの思いなど、いともたやすく見抜いてしまう。 「そうでないなら堂々としていろ。 おまえが、私を連れ回すことに負い目を感じる必要はどこにもない」