「光がいれば何かできるんだろ?
何ができるんだよ…」

自分の手を光に差し出し、ほら、と見せる。

「そうですねぇ…
とりあえず、黒田を倒してくださいね。
あの時に閉じ込められた麗奈さんと麗薇さんを救ってくださいよ…」

なんだ、俺は今まで夢を見ていたも同然だったのか。

俺は…

何をしていたんだ。

麗奈も麗薇も教えてくれなかった。

黒田が俺を食おうとしたって言ってたのはつまり、俺の力を食ってしまおうということだったのか。

なんで気付かなかったんだ…

「麗奈と麗薇はまだ生きているのか?」

「えぇ、もちろん」

その言葉に、思わず笑みがこぼれた。