極彩色のクオーレ






自分のもとから離す。


誰も頼りにできる存在もなく一人ぼっちになって広い世界をさまよって、運が良ければ新たな主人に巡り合える。


そんな賭け事のような危うい道の方が、自分の傍にいるよりも幸せになるのだとシャロアは考えているのか。


閉じた眼裏に、シャロアがいなくなった日の光景が浮かぶ。



「そう思いますか?」


「は?」


「リビアは、そう思うんですか?


造主に捨てられて動き続ける方が、ゴーレムにとっての幸せになるのだと」



ニコを見つめるリビアの目に、レムリアンの姿が重なった。


以前自分がレムリアンに向かって口にした言葉の数々が、耳の奥で木霊する。


今思い出しても、胸がちりりと痛くなった。



「……この間までは、レムリアンに石像病のことを教える前までは、そうした方がいいと思っていたわ。


あたしは、あいつを置いて行ってしまうんだと分かっていたからね。


置いていってからもあたしに縛られ続けるくらいなら、あたし以外のずっと長生きできる優しい人のゴーレムになれば、レムリアンは悲しまずに済むと思ったのよ。


まあその時は嫌な気持ちになるのは避けられないけど、いつかは楽になるんだろうって」



あんたとティファニーのように。


続けかけた言葉をリビアは胸の中にとどめた。


どういうわけか、口にするのが憚られたのである。